農業新聞の関東甲信越版で毎週金曜日に連載してきた
「1日1ポーズ〜誰でもYOGA、いつでもYOGA〜」
がこの度終了になりました。長い間ご愛読ありがとうございました。
思えばコロナが始まる前の2019年1月にスタートしたこの欄は、コロナ禍を経て、未だ収束の見通しがないまま2022年3月で終了を迎えたことになります。せっかくですので、この機会に今の時代とヨガについて少し振り返ってみました。
私たちのインドの師は生前に、「21世紀こそ真の意味でヨガが必要とされる時代になるだろう」と言葉を残しました。
コロナウィルスによるパンデミックは私たちに師の言葉を強く思い出させた事柄でした。
自然の営みやサイクルは身体と似ていて、すべてがつながっています。
ヨガという言葉には「つなぐ」という意味があります。
自然の一部であるヒト、そのヒトの身体と心は自然とつながっています。
1か所を切り取って、そこだけを治しても健康とは言えません。
切り取って空白になった箇所をまた他とつないでいく作業がヨガです。
森が様々な木々の営みでできているように、私たちの身体と心もたくさんの箇所の働きがつながってできています。膨大な数のポーズを一つひとつ行って自分の身体で感じます。
ヨガは短時間で全てを理解することは難しく、またポーズは一生かけてもこなせない数ですから、すぐに結果を見出すのは更に困難で、時間をかけてつきあうものです。
3年少しの連載の時間は私たちヨガを続けて来た者にとっては十分ではないけれど(笑)、この今の社会にとっては稀な長い連載でした。
もしかしたら、パンデミックに遭遇して健康とは? 生きるとは? と考えた人の数が思いのほか多かったのかも知れません。
すべてが後戻りが出来ないから、進むしかないからこそ過去と未來をつなぐ努力が必要なんですね。
165回の農業新聞での連載、関わって下さった日本農業新聞の皆様、読んで下さった読者の皆様、本当にありがとうございました。
2022年3月25日
(農業新聞)